奈良県の桜

春の風景

吉野山
吉野山は、かなり昔から花の名所として知られ、その中でもは特に有名で、豊臣秀吉も花見に訪れたとされ、各地域ごとに、「下千本」、「中千本」、「上千本」、「奥千本」と呼ばれているそうです。

又兵衛桜(宇陀市)
樹齢300年ともいわれるシダレザクラで、枝振りは見事の一言です。ちょうど背景に桃の花も咲き、ここ数年、満開時には写真家や観光客で大賑わいとなります。

屏風岩(曽爾村)
兜岳の西側に位置する屏風岩(標高940m)は、鋸の刃のように鋭くそびえる奇峯。垂直に柱状の割れ目が入った高さ約200mの柱状節理(ちゅうじょうせつり)の断崖は、幅約2kmにわたり、その名が示すようにあたかも屏風を立てたように屹立している。岩壁には、春になるとミツバツツジなどが咲き広がり、麓に整備された公苑では、例年4月中旬から下旬にかけて山桜が見頃を迎える。秋には紅葉で彩られるなど、花木と岩壁が織りなすコントラストは圧巻。国の天然記念物に指定されている。

佛隆寺
幹の周囲7.5m、高さ16m、樹齢900年を越える奈良県下最大最古の桜で、開花に併せてライトアップを行う。佛隆寺は空海の高弟・堅恵の創建で、室生寺の南門として極寺と末寺の関係にある。

諸木野
伊勢本街道沿いの諸木野という小さな集落にあって「牛繋ぎの桜」とも呼ばれています。
古くからアマチュア写真家などに人気がありましたが、国道からの道幅が狭く、車での行き違いが難しいことなどから、距離的には仏隆寺の千年桜からも近い割には、最近まで一般にはあまり知られていませんでした。ただ、ここ数年は人気TV番組などで取り上げられたことから観光客やカメラマンが急に増えてきています。桜そのものはそれほど大きなものではなく、道路側から見上げると平凡ですが、北側から水田越しに眺めると水に映りこむ姿が大変美しく写真家に人気があることもうなづけます。
また時期的には、まだ早朝に氷が張るような季節であるにも関わらず、毎年田んぼに水を張ってくれる※のが嬉しいところです。